2021年5月追記訂正
教室も10周年を迎えまして、そしておかげさまで息子くんも4歳半(2021年5月現在)で元気にすくすく育っています。
今回は不妊治療の超リアルな体験談を書こうと思います。
これなかなかデリケートで公表しにくい話題ではありますが、悩んでいる方々への手助けになればいいかと思います。
奥さん掲載許可済
・不妊治療は心身、経済的に結構負担
・実際いくらかかったの
・産まない選択肢もあるが、ほしいならばスピーディーにやるべき
不妊治療に至るまでの経緯
4年間、授からなかった。
僕ら夫婦は2012年に結婚して、1年経っても、子どもがなかなかできる気配がなく近所の不妊外来のあるクリニック(産科メイン)に通いだしました。
一通りの検査をして夫婦ともに問題なしと言われ安心し、タイミング法で2年ほど通っていましたが全く妊娠しませんでした。
人工授精にステップアップしたいと申し出たんですが、そのクリニックは診療時間も短く、休診日も多かった為、妻の仕事の都合と合わず、人工授精を受けれませんでした。
「もどかしい気持ちで、自分は一生母親にはなれないのか」と落ち込む日々が続きました。
この間、夫婦ふたりで国内外いろんなところで旅行したりしました。
それはそれで楽しい生活でしたが、子どもたちも一緒の親戚関係や友人たちと会う場があった夜は、いろいろ思うところがあって辛かったとのこと。
ぶっちゃけますが、この時期、こどもの写真入り年賀状を読むのも返すのも苦痛になってくるんですよね。
※僕はそもそもアンチ年賀状派なんですが。
意外なタイミングで大阪New ARTクリニックへ転院
なかなか授からないまま2年が経ったとき
なんとクリニック自体が不妊外来を終了する知らせが!
というので、転院が必要とのことで
Google検索で大阪New ARTクリニックを見つけました。
西梅田なので通いやすいのと、サイトに記載されている詳細な説明や成功確率
各種病院ポータルサイトでのレビューも高評価だったのでココならいい結果が得られるのではないかと思い転院を決意しました。
※New ARTクリニックのサイトより引用
治療開始から成功まで
初診を受けた日の次の週に、早速初めての人工授精が決まりました。
とてもスピーディーな治療でやっと前に進めると思い嬉しかったし、治療に対してのモチベーションがあがりました。
説明会と印象
不妊治療対象の方は、合同説明会に出席する必要があります。
毎月の休診日の日曜に行われまして、午前中は不妊治療全般、午後は体外受精受診の方対象です。
主治医富山先生からのレクチャーがありまして、これまた興味深い。
保健体育や生物では習わなかった最新の生殖医療の話なども含め、
めちゃくちゃサバサバしているのですが、勉強になりました。
人工授精
人工授精は排卵日付近にあらかじめの精子を注入する以前からの基本的な不妊治療です。
40代の高齢治療など特別な場合を除いてここからまずスタートする感じですね。
これ保険適用なので治療自体は1回3万ちょっと 前後診察と 薬代で6万ほどでしょうか。
採精なんですが、1時間以内であればOKということで、自宅でもよかったのですが
初回のみ 大阪New ARTクリニックのメンズルームを利用しました。
いわゆる「ヌキ部屋」でするのは初めてでして、ちょっとドキドキするものがありました。
テレビとDVDデッキAVと書籍、コミックがありまして、面白かったです。
試写室とよく似た感じでしょうか。
実際の人工授精は一瞬で終わるそうです。
残念ながら人工授精は3回とも失敗におわりました。原因は別のところにあるんでしょうね。
事前に体外受精の説明会にも参加して、スムーズに体外受精に移れるように気持ちの準備をしていました。
そして体外受精
実はここからが本番でして、治療費がぐんと上がります。
正直 医療明細を見たとき「ゼロが1つおおいのですが」と言いたくなる感じでした。
まあでも「自己注射や鼻スプレーやお薬も自分でできることはすべてやって、あとは先生にすべておまかせしよう!もしそれで子どもが授からなかったら潔く諦めよう。」
と覚悟を決めることができました。
採卵
まず体外受精にあたり
「良い受精卵をなるべく沢山つくる」という工程になります。
そのために卵子を沢山採取するのですが、
今の生殖医療はすごくて排卵を抑制する鼻スプレーなるものがあるんですよね。
それを毎日12時間おきに決まった時間に点鼻
+ホルモン剤の自己注射
+多量の飲み薬
になります。これは試練というかですね。
特に自己注射に関しては、毎日 旦那側の手助けもちょっとした感じです。
採卵手術については興味ある方は実際のお会いしたときにお尋ねください。
採卵ののち
今度は培養士さんに委ねられます。
受精卵の培養
今回受精卵⇛胚盤胞 まで育ったのが4つ ということで
1つは新鮮胚移植 のこりを凍結にすることにしました。
胚移植と判定
数日後胚移植ののち2週間後、判定日
運良く1回目で念願の子どもを授かることができました。
富山先生から「おめでとう。妊娠していますよ。」と言われたとき
本当にうれしかったと同時にほっとしました。
そこから10週までは
しばらく、状態確認で大阪New ARTクリニックに通院することとなります。
その間、実はホルモン剤投与や血液検査などで、1万〜2万くらいの治療費になります。
結構かかるんですよね・・・。
10週目にして卒業
産婦人科への紹介状を渡され、卒業となります。
産婦人科は
近所のクリニックを受診しました。
どれくらい費用がかかった?
人工授精3回、体外受精1回、凍結胚保存で114万6190円でした。
この内、大阪市の助成金が30万でますので実質84万6190円ですね。
説明会も入れると36回の通院でした。
費用はあくまで、うちら夫婦の場合ですので、前後します。目安と捉えてくださいね。
No | 支払年月日 | 医療費(円) | 治療内容 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 2016 | 3 | 11 | 18650 | 初回検査 夫 |
2 | 2016 | 3 | 11 | 26050 | 初回検査 妻 |
3 | 2016 | 3 | 17 | 7160 | 診察 投薬 検査など |
4 | 2016 | 3 | 19 | 9910 | |
5 | 2016 | 3 | 21 | 33000 | 人工授精 |
6 | 2016 | 3 | 28 | 3870 | 診察 投薬 検査など |
7 | 2016 | 4 | 8 | 710 | |
8 | 2016 | 4 | 21 | 5070 | |
9 | 2016 | 4 | 23 | 3000 | |
10 | 2016 | 4 | 26 | 33000 | 人工授精 |
11 | 2016 | 5 | 2 | 2040 | 診察 投薬 検査など |
12 | 2016 | 5 | 13 | 11080 | |
13 | 2016 | 5 | 24 | 2630 | |
14 | 2016 | 5 | 27 | 9890 | |
15 | 2016 | 5 | 28 | 33000 | 人工授精 |
16 | 2016 | 6 | 3 | 19040 | 診察 投薬 検査など |
17 | 2016 | 6 | 3 | 800 | |
18 | 2016 | 6 | 16 | 66910 | |
19 | 2016 | 6 | 20 | 70630 | |
20 | 2016 | 6 | 24 | 51960 | |
21 | 2016 | 6 | 28 | 6070 | |
22 | 2016 | 6 | 30 | 370 | |
23 | 2016 | 6 | 16 | 453600 | 体外受精 |
24 | 2016 | 7 | 1 | 37890 | 診察 投薬 検査など |
27 | 2016 | 7 | 4 | 140400 | 卵子凍結 |
25 | 2016 | 7 | 5 | 14090 | 診察 投薬 検査など |
26 | 2016 | 7 | 15 | 20430 | |
28 | 2016 | 7 | 16 | 900 | |
29 | 2016 | 7 | 22 | 9430 | |
30 | 2016 | 7 | 29 | 12250 | |
31 | 2016 | 8 | 5 | 15550 | |
32 | 2016 | 8 | 12 | 6730 | |
33 | 2016 | 8 | 19 | 6730 | |
34 | 2016 | 8 | 18 | 2200 | |
35 | 2016 | 8 | 26 | 11150 | 診察 紹介状作成 |
合計 | 1146190 |
不妊治療をお考えの方へ
産まない選択肢もあるが、ほしいならばスピーディーに対処すべき、悩んでいる暇はない
説明会でも聞いた話で初産が35歳以降からの確率がいきなり急降下するらしいとのこと
悲しくなるくらいれっきとした現実ですね。
大阪New ARTクリニックの成績・実績のページを見たらわかるのですが
https://www.hart.or.jp/clinic/result.html
体外受精であっても
40歳以降妊娠確率ってほんとがくんと減ります。35歳が下降ポイントとのこと。
35歳近くになるとそういう意味で、タイミング法をトライするより、次のステップが得策ではないでしょうか。
保険と助成金
「不妊治療(体外受精)でも保険適用を」という意見多いみたいですね。
実際、何かしらの病気障害をもっている方は保険適用になるのですが、国の施策が根本から変えないといけなくなるなど、これはすぐには難しそうですね。
まあでも助成金が体外受精の場合 30万円でるのを(これでも数年前までは15万円)もっと上げてほしいところですね。
確か今年から男性不妊での助成金も上がったはず。
ここに関しては、若年層の投票率を上げるしか無い感じです。
ちなみに今年から、胎児の聴覚検査がなどが無料になりました。
これも大きな話です。
残念ながら20 30代の女性って投票率少ないです。
じつはこの少子化対策に関してはどこの政党も掲げていることだったりしますが、
子育て世代の投票率が低いと、予算配分に影響します。
要は関心をもって投票するっていうのが重要です。
さいごに
よく「不妊治療は出口のないトンネルを歩いているようだ」と言われます。
うちら夫婦もまさにそんな気持ちでありました。
富山先生は
「僕が明かりを照らしているのでそのまま迷わずついてきてほしい。」
とおっしゃってましたが、結果的に早めに卒業できてそのとおりだなと感じます。
※それでも他のことにたよって脱落してしまう方もいるそうな。
治療費について
また大阪New ARTクリニックは治療費が高めなので・・・。
と聞いたことがあります。
でも実際の経験ですと、
- 治療ステップが早い
- 開院時間が長い(ホント先生よく働くな〜と感じました)
- 設備とスタッフ教育への投資を惜しまない。特に培養施設はセキュリティーなど厳重とのことです。
- 成功実績事例がめちゃ多い。
- オペは富山先生がかならず行う(いい意味で属人的ではあります)
のを考えるとほんと妥当と思います。
富山先生は(いい意味であっさり)していて、実証と経験に基づくことをテキパキと行ってくれる感じです。
説明も明確で無駄な治療をしないので、先生の言われた通りに治療を進めるのがゴールへの近道になると思います。
民間療法やおまじないに時間とお金をかけているなら、ここに一度行ってみることをおすすめします。
不安なことや疑問があればネット検索に時間を費やす(いわゆるウィルパワーを消費する)ではなく、
悩まず先生に直接質問して正しい知識を頭にいれておくのがいいのではないでしょうか。
膨大な事例を経験しているわけですから。
また、精神的にしんどい時は夫婦での会話のコミュニケーションが重要かなと思いました。
旦那さんは時間があえばクリニックには同行して、帰りに梅田や福島で外食したり、おいしいものを買ってかえったり、楽しみも見つけながら通院するのがいいのではないでしょうか。
また旦那さんは奥さんの自己注射の協力はしたほうがいいかなと思います。
スキンシップというかこれもコミュニケーションですしね。
悩んでいる皆さま、治療されている皆さまのもとに、早く元気な赤ちゃんを授かれることをお祈りしています。
これを読んでメッセージやコメントあればこちらへどうぞ
LINE メール Facebookにて対応しています。ご質問にはお答えできない場合がございます。
※個人情報は厳守します。