杉本篤彦 幕末維新バンド アルバム『Doragon Horse』リリースページ

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楽曲解説

1.Blazing Sword(燃えよ剣)〜土方歳三のテーマ vol.1

作編曲:杉本篤彦

アルバム1曲目は新選組「鬼の副長」土方歳三に捧げる第一弾。
池田屋事件に象徴される、京の街を震撼させた彼の剣が放つ閃光と、隊士たちに課した鉄の規律をイメージしました。彼の剣は試衛館で培われたものだけでなく、独学で身につけたという実践的な闘争術でした。

私自身が土方と同じ5月5日生まれであること、そして彼の青春の地・試衛館が、奇しくも私の母校のすぐ近くにあったという事実に、運命的な繋がりを感じずにはいられません。

スリリングなジャズインストナンバーで各メンバーのアドリブソロも聴きものです。

2.Dragon Horse 〜 坂本龍馬のテーマ

作編曲:杉本篤彦 原案:坂本匡弘

アルバムタイトルナンバーは
坂本龍馬の血を受け継ぐご子孫、坂本家十代目・坂本匡弘氏との対話から生まれた一曲です。故郷・土佐の海を見つめ未来を想う青年、江戸で未知の思想に触れ世界に目覚める志士、幕末の京都を疾走する革命家、そして妻・お龍と過ごす穏やかな時間。その鮮烈な生涯の光と影、その全てを音の断片に刻み込みました。

3.RYO 〜 おりょうのテーマ

作編曲:杉本篤彦 原案:坂本匡弘

龍馬を支え、愛し続けた妻・お龍。本作も坂本匡弘氏の着想を元に描きました。
封建的な時代にあって、自らの意志で道を切り拓き、家族を養った彼女の強さとしなやかさ。
それはまさに、現代を生きる女性たちの先駆けとも言えるでしょう。
龍馬を想う切なさと、凛とした生き様を、哀愁のギターリフと80's風のビートに乗せて。

4.江藤新平のテーマ

作編曲:杉本篤彦 弦編曲:山口将大、谷口光

近代日本の司法の礎を築いた初代司法卿、江藤新平。その功績はあまりにも大きいにも関わらず、非業の最期ゆえに光が当たりにくい。彼の正義と理想、そして「佐賀の乱」に散った悲劇を、もっと多くの人に知ってほしい──。友人である宮副直記氏から託された佐賀の熱い願いが、この曲を生み出すきっかけとなりました。

若きアレンジャー山口将大さんと、メンバー谷口さんの壮大なストリングスも聴きどころです。

5.武市瑞山 最期の刻(とき)

作編曲:津田藤宏

土佐勤王党を率いた尊王攘夷の志士、武市瑞山(半平太)。坂本龍馬の兄貴分としても知られます。時代の変化により投獄され、切腹を命じられた彼の、清廉潔白な生き様とその最期を楽曲にしました。

緊張感のあるコード進行で始まり、エレキベースがメロディーを奏でます。中間部の転調では故郷の空を回想するような情景を描いています。曲中に設けられた無音部分は、彼の壮絶な「最期の刻」を象徴するアレンジです。

6.Abordage 宮古湾海戦 〜 土方歳三のテーマ vol.2

作編曲:杉本篤彦

曲名の「Abordage」は、敵艦に乗り込む「接舷攻撃」を意味します。明治二年(1869年)、新政府軍の最新鋭装甲艦「甲鉄」に対し、旧幕府軍が絶望的な奇襲を仕掛けた宮古湾海戦。陸軍奉行並としてこの無謀な作戦に参加した土方歳三。敗北の中にあってもなお、彼の指揮官としての才覚は一際輝きを放っていました。

軍楽隊のような情景を出すために、トランペットとサックスによるホーンアレンジが効いた作品です。

7.North Road 箱館 〜 土方歳三のテーマ vol.3

作編曲:杉本篤彦

North Road 箱館 ~ 土方歳三のテーマ Vol.3
京都から遥か北へ。戦いの果てにたどり着いた箱館・五稜郭。土方歳三が見た最後の夢を音にしました。1869年5月11日、彼は一本木関門でその生涯を終えます。「武士の本懐なり」──その言葉に込められた想いを胸に、彼はきっと、一片の悔いもなく満足して逝ったのだと信じています。彼の魂の軌跡を辿る旅の終着点です。

フィナーレを飾るトランペットとサックスのソロも聴きどころです。

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